2008年05月08日

佐竹雅昭、Number 703号で「PRIDEが潰れた理由」について語る

Number(文藝春秋)

Sports Graphic Number 2008年 5/22号(Amazon)
Sports Graphic Number 2008年 5/22号

 前の記事に続いて再びNumber 2008年 5/22号(703号)から。今号で個人的に最もツボにハマった特集が「PRIDEに憑かれた男たちの話」なのですが、かつてPRIDEに上がったアレクサンダー大塚、小路晃、玉海力、佐竹雅昭の4人が当時を回想しており、これが抜群に面白かった。これはあの時のPRIDEに憑かれたファンなら必読モノ。一部のみ引用します。


 アレクサンダー大塚がPRIDE.4でマルコ・ファスと対戦した件について。

オファーをもらったのは試合の2週間前。当時所属していたバトラーツの島田レフェリーがPRIDEのレフェリングも担当していた関係で、話をいただいたんです。たしかに急でしたけど、猪木さんもいうように“いつ何時、誰の挑戦でも受ける”のがプロレスラーだという気持ちを持っていましたから、戸惑いはなかったですね」

 咬ませ犬だという自覚はあったそうです。

PRIDE.7で高田さんと戦った試合は、僕の中ではプロレス以外の何者でもありません。後輩の僕がいうのもなんですけど、ヒクソン戦でのノブ兄さんは自分らしさを忘れてるんじゃないかという歯がゆさがあった。今思えば生意気な若造だったと思いますけど(以下略)」

 まぁ高田vs.アレクはある意味物議を呼ぶ試合でしたが(笑)。


 続いて小路晃。

日本人選手では最多となる23大会に出場した小路晃は、PRIDEの生誕と終焉を見届けた唯一の選手である。まさにミスターPRIDEと呼んでもいい小路だが、当初は「PRIDEはプロレスラーになるための通過点」であると考えていた。

 一部でカルト的人気があった東京プロレスの誠軍団1号が小路だったのは今では有名な話・・・いや、最近のファンはよく知らないか(笑)。ちなみに私はズングリ体型なのに跳び技を繰り出す誠軍団1号のファンでした(笑)。

「早くプロレスをやりたくて仕方がなかったんですけど、もうちょっと格闘技をつづけろと引き留められまして。(中略)たしか2週間ぐらい前だったのかな? ヘンゾとやらないかといわれたのは

 アレクに続いて小路も2週間前かいな(苦笑)。以前マーク・コールマンが「日本のオファーはいつも直前」と言ってましたが・・・。


 そして玉海力。大相撲を引退し、飲食店の経営者として成功したしたものの・・・。

「事業を拡大したり、ゴルフをはじめたりしたけど、どれもピンとこない。やっぱりもう一度戦いたいんだと気づいたんです。そんなときPRIDEのテレビ中継でヒョードルを見て、こいつと戦おうと決めたんです」

 そんな理由で総合のトレーニングを開始! 素敵過ぎます(笑)。後日談も面白いので是非手に取ってチェックを。


 そして最後に佐竹雅昭。

「PRIDEのリングに上がる道筋をつけてくれたのは、当時『SRS・DX』っていう格闘技専門誌を作っていた、谷川貞治さんと柳沢忠之さんです。K-1をやめて、今後どうしようと相談したら、PRIDEに出なよ、と。当時の彼らは編集者という立場でありながら、PRIDEの仕掛けを考える、フィクサー的な役割も担っていた。それが今やK-1のプロデューサーだからねぇ・・・・・・。」

 なるほど(笑)。しかし、結果は1勝7敗に終わる。クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン戦で背骨を骨折し、頭蓋骨も陥没して「神様がこのへんでやめとけと言ってる」と思ったものの、最後に吉田秀彦と対戦してるんだから恐ろしいというか無謀というか。

 そして最後に限界ギリギリの発言を。

「格闘技の世界の裏側がドロドロしているのは、PRIDEに限ったことじゃない。いちいちあげつらっていたら、興行なんてできません。それなのに、なぜPRIDEだけがヤリ玉に挙がったのか。きっとPRIDEを潰したい勢力が仕組んだ罠だったんでしょうね。どこかとは違って、PRIDEは本当にいいところでしたし、終わってしまったのは残念。でも、消えるべくして消えたんだと思います」

 これは、格闘技専門誌では絶対に載せられませんね。あと佐竹も今の立場だからここまで言えた。佐竹とNumberのコラボが生んだ奇跡のギリギリ発言でしょう。
posted by ジーニアス at 23:32| Comment(11) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
わからなくなってしまいました。
佐竹のその言葉だけを信じるなら、I・K長とKが仕組んだってこと?
10年後に誰か暴露本でも出してほしい
Posted by レボ3 at 2008年05月09日 03:28
K-1もヘビー級にしろMAXにしろ
会場には大量のヤクザがいるんですよね。
むしろ最初はK-1の方が色々言われてたのに・・・
それをPRIDEだけ潰されたのは確かに作為的なものを感じます。
K-1のそういう問題にはフジTVも見て見ぬふりをしてますし、
実際どうだったのでしょう。
Posted by A at 2008年05月09日 06:00
なんで佐竹とK-1がここまでこじれてしまったのか、ってのも知りたいですけどね。単にこきつかわれたからというだけでもなさそうな。

PとK、どちらのヤクザ度合いがよりひどいか、てのは実際佐竹にもよく分からないのじゃないかと思うのですけどね。
Posted by ふるきち at 2008年05月09日 06:53
やくざは色々いるだろうけど、K-1が仕掛けたって事はさすがにねぇよwwww
まぁ、K-1の衰退もPRIDEの自滅もただ単に自業自得。でしょ?
Posted by あ at 2008年05月09日 06:58
伝説の大コケ興業「レジェンド」人脈も関わってるのかもしれませんね。××ダッシュ会長とか。自分も背後関係が複雑でよくわかりません。

そもそもPRIDEってUインター時代に高田が背負った借金の返済のために企画された、と聞いたことがあるんですが。そのときのUインターの債権者が…。
Posted by アモイ at 2008年05月09日 11:04
佐竹ごときがPRIDEの潰れた真相なんてわかるわけないじゃんw

ってか、DREAM開催直前になんでこういうことするかな。
悪意が露骨過ぎる。
Posted by 魔王 at 2008年05月09日 12:01
佐竹の話は、まあネットではほぼ事実のように語られている噂ですからねえ‥。
赤色字の部分についてはあくまで推測の域ですが。

ところで今はどうなってるんでしょう?
DREAMはFEG傘下だからそのままでしょうけど、戦極は一体どうなんでしょうか。
DREAMも戦極も893さん達が群がる程儲かってるとは思えませんが、お力を借りないと興行打てないものなのかな。

ナンバーは安いから久々の専門誌として買おうと思いましたが、秋山表紙なので止めまときたw
Posted by どらやき at 2008年05月09日 17:32
当時の週刊現代の記事を読めば分かりますが、PRIDEバッシングの情報源は、ほとんどが川又誠矢にFEG&石井館長です。憶測でもなんでもなく名前を出して現代に情報提供してますから。

ちなみに川又と石井は2003年大晦日の時点では和解していて、K-1の選手を猪木祭りに派遣してもらっていると本人が語っています。

現代の記事は客観的な調査報道ではなく、例えば桜庭のHERO'S移籍を知った榊原と清原邦夫がなんとか思いとどまらせたくて話し合いを求めた程度のことを、あたかも恫喝や監禁しようとしたかのように報じたことに現れているように、バッシングの意図を持ったキャンペーンなのは明らかでした。
Posted by みちん at 2008年05月10日 00:11
ネットではほぼ事実のように語られている噂って・・ちょおま、佐竹は腐っても元業界の人間じゃんw
俺らマニアが語る噂話とレベル違うっしょ
Kがどうのとか知らねえけど、Kの総裁は刑務所の中に入るような人間だったのは事実なんだよな
Posted by ピケ at 2008年05月10日 04:03
>レボ3さん&Aさん
私もそれとなく聞いてますが断言はしません。いかんせん893がらみのことはさすがに。

>ふるきちさん
イザコザの件については佐竹の著書「まっすぐに蹴る」や、Numberでも軽く触れています。あと佐竹が知らないわけがないです。2ちゃんの書き込みと違って誌面に載るわけですからこんなギリギリ発言は確信がないと言えないし、一歩間違えたら訴えられかねないですから。

>あさん&魔王さん
果たしてそうでしょうか。

>アモイさん
KRSとDSEは違いますので何とも言いがたいです。

>どらやきさん
せめて立ち読みだけでもされた方がよろしいかと。

>みちんさん
あの携帯電話のやりとりは完全にリークですよね。

>ピケさん
石井館長が逮捕されたのは元イトマン常務にそそのかされた感があるので今回の件とはまるで性質が違いますけどね。
Posted by ジーニアス at 2008年05月10日 12:27
ここに書き込んでる格オタの誰よりも佐竹の発言の
方が説得力がある
Posted by レギオン at 2008年05月11日 12:48
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック
記事検索