2007年11月20日

全米脚本家協会ストライキの影響で格闘技界に意外な恩恵~K-1がNBCで放送される可能性も!?

全記録 テレビ視聴率50年戦争 - そのとき一億人が感動した
全記録 テレビ視聴率50年戦争そのとき一億人が感動した

Report: UFC-CBS Deal Could Be Closed This Week(MMAjunkie.com)
(変訳)レポート:UFC-CBS間の契約は今週成立する見込みです

NBC Explores Airing Martial Arts Shows(MediaPost)
(変訳)NBCは格闘技大会の放送を検討中です

 2つのニュースを変訳

・UFCとCBSの契約成立が最終段階に突入しており、今週中にも発表できる見込み。

・NBCもMMAの放送を検討中である。

・1万2000人以上が加盟している全米脚本家協会のストライキが長期化することに備えて番組に穴が開かないよう代替番組として格闘技の放送が検討されることになった。

・NBCがどの団体の放送を検討しているかは不明だが、噂として挙がっているのはIFL、M-1グローバル、K-1である。

 け、K-1がNBCで放送されるかもってか!? その前にアメリカのテレビ放送の仕組みを解説せねばなるまい。

ネットワーク (放送) アメリカ - Wikipedia

 って、結局Wikipedia頼みなんですけど(苦笑)。日本の場合、狭い国土にNHK+民放5局の計6局が全国ネットしており、地上波の力が絶大。一方アメリカは広い国土に3大ネットワーク(ABC、NBC、CBS)、しかもNHKのように全国をカバーしきれておらず、地元ケーブル局を通じて視聴する世帯も多いことから日本ほど地上波の力が大きくないのが実状のようで。とはいえ「フリーテレビ」で放送されることはステータスにもなるし、何より宣伝効果が高まりPPVの収益がますます上がることが期待出来る。

 続いて「全米脚本家協会のストライキ」について解説。

脚本家ストライキで注目集める「アメリカン・フィルム・マーケット」(J-CASTテレビウォッチ 11月4日)
WGA(全米脚本家協会)のストライキはいよいよ実現性を増して来た。WGAの契約切れ寸前の10月31日に行われる、AMPTP(Alliance of Motion Picture & Television Producers)との会談で解決するとの期待もあったが、双方激しい非難の応酬で合意には至らなかった。翌11月1日、3000人の会員を集めて開かれたWGA総会では全員から歓呼の声で支援を受け、ハリウッドでは5日の月曜からいよいよストライキに入る模様だ。

 この期間10月31日から11月7日まで、同じLAのサンタモニカで開かれるアメリカン・フィルム・マーケット(American Film Market = AFM)には今までにない熱い視線が送られている。ハリウッド・ストライキの最中で支障を来たすだろうから、AFMの作品を物色しておこうというもの。(以下略)

ディズニー7-9月期、テーマパークやCATV好調で12%増益(NIKKEI NET 11月8日)
 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ウォルト・ディズニー(NYSE:DIS)が8日発表した7-9月期(2007年9月期の第4四半期)決算は、テーマパークの入場者数が増加したことやケーブルテレビ(CATV)チャンネルが好調だったことから、12%の増益となった。

 ただ、全米脚本家協会(WGA)が作品のDVD販売やインターネット配信にかかわる報酬の引き上げを求めてストライキに入っており、ディズニーは「年末までにこの影響が出始める可能性がある」としている。

 同四半期は、ESPNを中心にCATVチャンネルの営業利益が増加し、映画部門の前年同期比での業績の落ち込みを相殺した。ディズニー幹部は、WGAのストは映画部門には08年いっぱいまで影響しないとの見方を示した。ただ、ボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)は電話会見で「ストが4週間以上続けば、テレビ部門にも影響が出る恐れがある」とした。

 同氏は「11月の視聴率調査は良好だったが、ストが長引けば緊急対策を講じる必要がある」と述べた。この対策には、リアリティーショーと呼ばれる視聴者参加番組やニュース番組を増やすことや、収録済みの番組を予定より早く放送することなどが含まれるが、アイガー氏は「放送予定は変えたくない」としている。

 ディズニーの決算にも影響を及ぼしている。ちなみにディズニー傘下には3大ネットワークのひとつABCがあります。

WGAストライキ、映画界よりもテレビ界に影響か?(Vriety Japan 11月1日)
 Josef Adalian、マイケル・シュナイダーの記事によると、ストの影響を一番受けるのは、テレビのトークショーだという。人気司会者デイヴィッド・レターマンやジェイ・レノなどは、ジョーク満載で番組を進行しているが、実はそのトークのネタの多くはWGA団体に属するライターたちの台本がもともなっている。
 WGAがストに入れば、こういったトーク・ショーは即座に再放送をオンエアするはめになるだろうとする。

 ゴールデンタイムのテレビドラマにも影響が出そうだ。ドラマ班の多くはいくつかのエピソードを先につくり、ストックを用意したが、それでまかなえるのはせいぜい数週間だと予想されている。

(中略)

 テレビ番組と違って、長い準備期間を要する映画業界は、ストに備える体制を整えやすかった。「これは、映画よりもテレビ業界に打撃を与えるストですね。映画会社はすでに08年から09年の作品を手がけていますからね。6カ月から8カ月ぐらいの長期ストにでもならない限り、影響はあまり無いでしょう」と映画業界のベテランは語っている。

 ところで、ストライキの影響で、恩恵を受けるのは誰だろうか?

 テレビ局の報道特集番組が息を盛り返すかもしれない、と米バラエティ記者Michael Learmonthは書いている。ストが長引けば、ニュース班で作れる報道特集番組の需要が増える。そのため、“Dateline NBC”などのニュース班が忙しくなるかもしれないとする。

 テレビドラマやアニメに限らず、WGA加盟の放送作家が構成を手掛けるバラエティ番組などもピンチになる可能性があるようで。

 非常に説明が長くなりましたが、そこで白羽の矢が立ったのが格闘技というわけですよ! ただ、CBSがUFCを放送するのは決まりのようだけど、NBCはどうなんでしょうね? M-1グローバルとIFLは交渉してそうだけど、K-1は・・・。

 あとM-1グローバルの場合、旗揚げ前なので試合を放送できるのはかなり後に・・・。いやいや、大晦日にヒョードルが試合をすれば年明けに全米で放送されるかも! タダシ☆タナカはガセだと言うだろうが(笑)。

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posted by ジーニアス at 02:25| Comment(4) | TrackBack(1) | 海外格闘技 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
プロ格インポになって昨日までプロ格関係のサイトを見なかったのですが、やっぱり脚本家ストは格闘技界に影響があったか。
今更レスをするのは恥ずかしいんですが、このストが怖いのはアメリカでは日本で放送作家や構成作家と呼ばれる人達まで入っていることなんですよね。だから、放送作家が構成しているリアリティショーもどんどん放映中止になっている。調べていないからわからないけどスパイクTVのUFCリアリティ・ショーも途中でストップすることだってあるんじゃないかな?(ストップしている?)

>CBSがUFCを放送するのは決まりのようだけど、
>NBCはどうなんでしょうね? M-1グローバルと
>IFLは交渉してそうだけど、K-1は・・・。
げげー。紙プロでUFC寄りの格闘技記者がアメリカTVはUFCの独占だよと言っていましたが、脚本家ストでそれが崩れる可能性があるとは何たる歴史の皮肉だろう。アイアンマンさんを読みましたがM-1、フイッシュマン(苦笑)、旧DSE社員、K-1関係者等がくっ付いてきているそうですね。まるで旧社会党、自民党の派閥抗争で負けて追い出された保守系議員、旧民社党らが集合して作った民主党(笑)みたいですね。右派なのにリベラル政党である民主党を支持する前田はどうする??
Posted by 特命 at 2008年01月01日 16:20
>特命さん
そうでしたか。プロ格EDでしたか。『やれんのか!』で回復されたと思いますがいかがでしょう。
Posted by ジーニアス at 2008年01月02日 08:12
>プロ格EDでしたか
EDになった理由は、

・PRIDEが外資系になることを過剰に夢を抱き支持していたことへの後悔
・PRIDE最終回が日に日に明らかになっていくにつれてネットでPRIDEの悪口を読むのが辛くなった

です。

>『やれんのか!』で回復されたと
回復しました。
Posted by 特命 at 2008年01月02日 11:05
>特命さん
良かったですね。私の場合、好きな団体が消滅したことが何度もあるので感覚マヒしてます(苦笑)。
Posted by ジーニアス at 2008年01月03日 00:25
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Tracked: 2007-11-22 11:50
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