2022年05月19日

榊原信行CEOが一部週刊誌報道に言及「真摯に向き合わせていただく」「人の揚げ足取りはやめて前向きに」

1分でわかるコンプライアンスの基本


6.19『THE MATCH 2022』で野杁正明 vs. 海人 等4試合が追加発表(2022年05月19日)

 こちらの続報。

“世紀の一戦”を目前に、格闘技界に激震が走った。6月19日、東京ドームで開催される那須川天心と武尊の「キックボクシング頂上対決」(THE MATCH 2022)は、約5万席の前売り券が即完売、フジテレビで生中継される予定だが、そんななか実行委員を務める格闘技団体「RIZIN」代表の榊原信行氏(58)にトラブルが起きていた。

 榊原氏が知人との会話のなかで、RIZIN関係者が暴力団と交際していることを認めたとされる音声データが流出。そのデータをめぐって、X氏というジャーナリストとの間に金銭トラブルが起き、警察沙汰になっているというのだ。『週刊ポスト』2022年5月20日号でそのことを報じると、格闘技界は騒然となり、ファンからは大会の開催やテレビ中継への影響を心配する声が上がった。

『週刊ポスト』がこの件について改めて榊原氏に取材を申し込むと、インタビューに応じるという。取材はRIZINの事務所で、約2時間にわたって行なわれた。

「当初から取材には応じるつもりでした。海外から帰国したばかりで自宅待機の期間があったため、締め切りに間に合わず記事が出てしまった。見出しに『反社交際音声』とありましたが、私自身が反社会的勢力と交際している音声があるとの誤解を与えるものだと感じ、とてもショックで残念でした。

 何より、人生をかけたビッグマッチに臨もうとしている天心と武尊に迷惑をかけ、この一戦を楽しみに待っているファンの人たちにも水を差すことになってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。しかし、私自身には反社会的勢力との交際はない。一点の曇りもないことを、この場でしっかりお話ししたい」

知人「Yさんのことやけども、あの人はそもそもね、何でRIZINの名刺を持ってないんですか」

榊原氏「そういう意味で言うと、なんて言うんですか、表立って『RIZINのYです』っていうふうに動くと、やっぱりコンプライアンス的なことも含めてよろしくないっていうことは、ご本人も分かってみえるし、そういう正式なRIZINの顔としてというか、名刺を持って動く立場じゃないところで動いてもらうっていうスタンスでここまで来てます」

 こんなやり取りもあった。

知人「Y自身が例えばですよ、稲川会の○○(音声では実名)との付き合いがあるということも、榊原さん、ご存じなんでしょう?」

榊原氏「そうです、知ってます」

 聞き終えた榊原氏は、「今の声は私の声だと思います。音声は私とその知人が電話でかわした会話で間違いないでしょう」と認めたうえで、こう語った。

「その会話そのものが記憶にあるかと言われると全くないんですが、思い返してみるとその頃は、あるRIZINの選手をめぐってその知人やYさんがトラブルになっていた時期でした。その頃に録音されたものかもしれません」

「Yさんとは2018年に知り合い、RIZINのスポンサーや権利関係に興味がある人たちを紹介してもらったりしています。ただし、お金を払ったことは一度もありません。

 もう一度格闘技を盛り上げるのに協力したいということでしたが、Yさんは自分の風評が悪いことを自覚していて、自ら肩書きを持って動く立場ではないというスタンスなんです。

 私もそうした風評は知っていたのですが、Yさん自身の申し出で、2018年の時点でRIZINの第三者機関であるコンプライアンス委員会によるチェックをさせてもらって、反社会的勢力との関係はないという結果が出ている。今回も改めてチェックさせてもらいましたが、やはり清廉潔白だということでした。私自身、悪く言われることもよくある人間ですから、風評だけで付き合いを決めるべきでないと思っています」

「あの時の会話は全くシリアスなものではありません。その知人には高圧的な空気を感じていて、早く電話を切りたくて生返事してしまったんです。むしろ今回の件でYさんに迷惑をかけてしまったことが本当に申し訳ないです」



 榊原氏がこの音声データの存在を知ったのは昨年12月だったという。

「大学の同級生だった女性から電話があり、『知り合いのXというジャーナリストが、榊原くんにマイナスになる音声データを持っているから話をしたほうがいい』ということで、彼女の紹介でX氏に会ったんです。

 彼は国会周りの記者クラブに所属し、政界情報などを発信するメディア会社の取締役だと名乗っていました。この音声も国会議員の秘書が入手して、いろんなメディアで記事にするように頼まれていると。自分はRIZINのファンでもあり、榊原さんを守りたいのでどのように対応するかを相談しに来たというわけです。

 その時音声をチラッと聞かせてもらいましたが、やはり記憶にはないし、聞いても私自身が反社と交際しているという内容でもないから、問題はないと思いました。しかし一方で、当時は天心VS武尊が正式発表されるタイミングで、少しでもネガティブな話題が広がることは避けたい、一点の曇りもあってはいけないという気持ちがありました。X氏は自分が動けることなら何でもすると言うし、自分が知らない政治やジャーナリズムの世界を知っているとのことだったので、信頼して任せることにしました」

「X氏は2月中旬に会食した際、国会議員の具体的な名前を挙げました。さらに、いろんなメディアに持ち込んで拡散したりする事件師と言われる人物も関わっていると聞きました。その事件師は、『フジテレビにこの話を持ち込んだらいい』という話をしていると聞き、すごくリアルな恐怖を感じたんです。

 X氏から500万円ぐらいの活動費があれば事を収められると聞き、恐怖心もあったし、今後は自分がコンサル的に動いて情報を持ってきたり、コントロールしたりしますよという話もされ、500万円を渡しました」

私には、PRIDE時代に一方的に書かれ、フジテレビにも契約を切られてつらい思いをした時のトラウマや強迫観念がすごくあるんです。それは今も全く消えずに持ち続けている。一度疑われたら、いかにシロでも完全に信じてもらうのは難しい。金を渡すことで情報をコントロールしてもらえるなら、そうしてほしいというのが率直な気持ちでした」

「X氏にはその場で説明を求めましたが、しっかりした回答は全く得られず、本当にがっかりしました。彼はその後、国会議員事務所に詫び状を届けたそうです。私は、500万円は脅し取られたものだと考え、今も警察に相談し、詳しくは言えませんが告訴の準備を進めています」

 かくして双方が警察を巻き込むトラブルとなっている。『週刊ポスト』の報道を受けて、大会を放送するフジテレビにも衝撃は走っている。

「局としてただちに榊原氏らRIZIN側に聞き取り調査を行ないました。現状では放送予定に変わりはありませんが、局内には『本当に大丈夫なのか』という声もあり、今後の行方次第ではそれも分かりません」(フジ関係者)

 改めてフジテレビに訊くと、「弊社は常に放送における基準や法令・ルールの遵守を徹底しており、本件の放送にあたっても事実関係等を確認したうえで適切に判断し対応してまいります。現段階では『THE MATCH 2022』の放送予定に変更はございません。その先のRIZIN関連の放送につきましては、現在、決まっているものはございません」(企業広報部)と回答した。

 『THE MATCH 2022』の裏でこんな話がありました。


『THE MATCH』の実行委員である榊原信行RIZIN CEOが19日、同大会の会見冒頭で、一部週刊誌による「反社交際音声流出」「金銭トラブル」報道について、「こういう形で便乗されてしまうことを、本当に残念に思います」と語った。

 会見で榊原CEOは、「冒頭で、ちょっとお話させていただきますが、個人的な本当に残念な僕にまつわることで、この『THE MATCH』に水を差す、天心、武尊の写真を使われて残念な記事が出る。この世紀の一戦に向けて、みんなが一つずつ積み上げているイベントで、こういう形で便乗されてしまうことを、本当に残念に思います」と切り出した。

 続けて、「今日この場にお集まりいただいているメディアの方には、戦争がありコロナがある暗い話題が多いなかで、日本の格闘技がひとつになって、選手たちが人生を賭けて命がけで戦う姿を通じて、世界に勇気や元気を届けようとしているイベントに、ぜひ前向きにこのイベントに関わってください」と、要望。

「今日の4カードの選手たち、そして天心vs.武尊がこの1カ月後にどんな思いでリングに上がるのか、ぜひそういうところにクローズアップしていただき、こんなくたびれたオヤジの話題で世間に便乗するんじゃなくて、もう人の足を引っ張るとか、揚げ足を取って自分たちのメディアの話題を取るとか止めましょうよ。そんなのSNSの一般の個人の人たちに任せりゃいいじゃないですか」と、週刊誌報道について「揚げ足取り」と主張した。

 最後に、「メディアの皆さんなくては、届けられるものも届けられないと思っていますし、真摯に向き合わせていただきますので、ぜひしっかり取材を尽くしていただいで、このイベントに前向きに関わっていただいて、ご一緒できることをこの場を借りてお願いしたいと、そう思います」と訴え、報道に対しても「真摯に向き合う」と語った。

 『THE MATCH 2022』追加カード発表会見の冒頭でも改めて釈明しています。




posted by ジーニアス at 21:30| Comment(12) | TrackBack(0) | RIZIN | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
金払っちゃアウトでしょ。
あーあ
Posted by 3代目あ at 2022年05月19日 21:56
PRIDEと同じ運命かな
Posted by 名無し at 2022年05月19日 22:49
今回はバラさんが被害者なのでは?

こういったネガティブな話題があってもフジテレビが天心v.s.武尊の放送をやめないのは、それだけの視聴率が見込めるカードだから。
RIZIN地上波存続には、この件が問題なのではなく、魅力のあるカードを組めるかどうかの方が大きい。
Posted by とみとみ at 2022年05月19日 23:40
未だに榊原氏を頼りにしないといけない国内格闘技界の弱さを嘆くべきか
Posted by そうえん at 2022年05月20日 00:24
榊原さんを信じるとして、PRIDEの一件による強迫観念がずっとある一方で、「仕事で付き合いのある人と反社の関係」というワードが出て来た会話で(しかも電話の相手はその人とトラブルになっていた)生返事をした。おまけにその時の会話を覚えていない…こういう脇の甘さが始まりに思えます。
Posted by aran at 2022年05月20日 00:57
騙し取られたかどうか以前に後ろめたい事が無いなら最初から弁護士立てずに何者だかわからない輩に500万も払うかね?
少なくとも法的には問題がありそうなのは自覚してたのだろう、バレなければ一生懸命戦ったファイター達が稼いだうん百万を黙って反社に流してたわけね。失望

Posted by ひろや at 2022年05月20日 01:51
「そうです。知ってます。」
クレバーなようで脇が甘い。誰もあなたの事を清廉潔白とは思っていないが、選手抱えてるんだからしっかりしてくれ。
THE MATCH記者会見で真ん中に座ってる時にイヤな予感はしたけど…
Posted by よし at 2022年05月20日 07:19
元々はPRIDE 消滅の騒動があったから、RIZINとして作り直さなければいけなかったし、 旗揚げまでにとても時間を要した。
また、そういった反省を基に同様な事がおきないようにコンプライアンス遵守を公にした。

RIZIN を展開していくうえで、代表自身のノウハウが必要になってくるんだろうけど、そこで疑わしき人物を使ってしまうのも何の反省もできていないし、更に臭いものに蓋をしようとお金を払ってしまうのは、駄目でしょう。
こんなやり方だと、今年の大晦日は地上波でRIZIN 観られなくなっても仕方ないよ。
Posted by ゴードン at 2022年05月20日 08:07
引き続き表舞台に立つつもりなら引き締めてくれないと…
狙われるのは分かってるんだからさ
Posted by KK at 2022年05月20日 08:13
要するに事件屋のXにたかられ続けてていい加減うんざりなので、
ヤクザと繋がりあるYで脅しをかけたら、
Yが吊るされるのを恐れてそれを公に出したって事でしょ。


Posted by スラッカー at 2022年05月20日 11:48
まあ興行は何かしら家業の人間が噛んでくるのは避けられないにしても、やっぱバラはダメですね
Posted by あ at 2022年05月20日 15:21
大相撲とかもっと酷くてズブズブだったけど
今でも裏ではズブズブでも普通に運営してるしテレビ放送もやってるしヘーキヘーキ
大部分の日本人は裏でヤクザがどうとか反社がどうとか気にしないから
そもそもテレビや芸能界がそういう場所だし
PRIDEは過激な格闘技だからやり玉に挙げられちゃったけど

俺は反社もヤクザも嫌いだから日本格闘技界に金は落とさないけどね
UFCチャンピオンを目指す志高い日本人選手は応援してます
Posted by 素人 at 2022年05月20日 22:03
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