2019年06月22日

JBCと日本ボクシング協会が“非ボクシングイベント”撲滅の共同声明を発表もネット上では批判の声

那須川天心 vs. 亀田興毅など“ボクシングもどき”が続く状況にボクシング界が激怒、共同声明発表か(2019年06月21日)

 こちらの続報。

ネット上では批判指摘も。ボクシング界が乱発する“非ボクシング“撲滅に共同声明を発表した理由とは?(THE PAGE)
 JBC(日本ボクシングコミッション)とプロジムの会長による全国組織の日本プロボクシング協会は21日、格闘技界やネットテレビなどで、JBCの管轄外で乱発している”非ボクシングイベント”を問題視、その安全性などを問う怒りの共同声明を発表した。
 「宣言」とされた共同声明は、ボクシングを「最古のオリンピック種目の一つであり、また他の単なるショービジネス的競技とは一線を画して、長い歴史の中でスポーツとして認知されてきたプロ競技」と定義。
「各団体はボクシングが競技スポーツであるという自負を持って、世界諸団体とも協働しながら、安全性重視の姿勢等に基づき、公平・公正なルールを策定し、その運営に務めてきた」と説明した上で問題を指摘した。

「近時「ボクシング」「ボクシングルール」などの名の下、商業性のみを追求する一方、安全性を軽視し、公平・公正とは言い難い運営をするイベント、企画等(「非ボクシングイベント等」)が散見される。これらは、競技スポーツとしてのボクシングに長年にわたり寄与し、発展させてきた我々各団体の努力を踏みにじるものであり、看過できない。また、安全性、健康管理上も極めて重大な危惧がある」
 示唆したのは大晦日に「RIZIN.14」で行われた元5階級王者、フロイド・メイウェザー・ジュニア(米国)対キックボクサー、那須川天心のボクシングルールによるエキシビションマッチ、AbemaTVが企画した一連の「1000万円企画」と天心対元3階級王者、亀田興毅のボクシングルールによるスペシャルマッチなどの”非ボクシングイベント”だ。
 そして「スポーツ文化を守り、ボクシングの健全な発展を改めて期するため、我々は下記の通り宣言する」と以下の3項目を宣言した。

 1、非ボクシングイベント等には関与、協力しない。
 2、非ボクシングイベント等の不当性を、今後も世論に訴え続ける。
 3、非ボクシングイベント等に参加した格闘技選手等が、我々各団体が定める手続きを経た上で、競技スポーツとしてのボクシングに参加することについては、門戸を開放し、これを歓迎する。

 結局何の効力もない共同声明でした。

 今回のプロボクシング界の共同声明に対してネット上では、「プロボクシング界が既得権益を守りたいだけじゃないか」という批判的な意見が多く見られた。

 この指摘は誤解だ。今回、声をあげた理由は、何も既得権益を守ることではなく、ボクシングの競技性を維持し、その権威を守り、歴史あるプロボクシングを未来永劫、存続発展させていきたい、との強い願いである。だから声明に「スポーツ文化」という言葉が使われた。門戸開放の条件に「手続き」を入れたにも既得権益ではなく安全性や競技性を担保するためで、ボクシングに関する、そのノウハウを持つ組織はJBCしかない。

 また「なぜ今のタイミング?」という声もあった。天心対亀田戦の前日の発表になったことへの批判だが、THEPAGEの昨年12月30日付けの記事「メイウェザー対天心の危険な体重差とボクシングルールをJBCが問題視」を見てもらいたいが(下リンク参照)、JBCは、この段階からメッセージを発信している。歯止めが利かなくなっている状況に正式な声明を出さざるを得なくなったというのが実情なのだ。

 一方で、先日、やっと選手の移籍やファイトマネーに関するガイドラインが徹底されることになったが、プロボクシング側にもプロ野球やJリーグのような各種ガバナンスが確立されていないという問題はずっとつきまとってきた。「そんなプロボクシングが何を言っているの?」というファンの指摘も一理ある。

 だが、このまま”非ボクシングイベント”が今後も見境なく行われるようになれば”本物”が”もどき”に足を引っ張られて、これまで日本だけでなく世界レベルで積み重ねられてきた競技性を維持するための多くの施策が台無しになって共倒れする危険性がある。

 プロボクシング界の頂点にある世界タイトルに関しは、4団体と乱立していて、これも批判の対象にはなっているが、それぞれがランキング制を敷き、世界タイトルマッチを管理するなど伝統と権威は守られてきた。価値観が多様な時代だからこそ世界的に認知されているブランドを守りたいのである。

 キックボクシング界には、その昔、沢村忠という大スターが生まれ地上波のゴールデンタイムを独占、プロボクシングを席巻した時代があった。だが、やがて低迷期を迎え、その後「K-1」が誕生して復活したが、それも下火になった。総合格闘技界も「PRIDE」が、一世を風靡したが、解散してからは下降線をたどる。現在、キック界では天心が主戦場としている「RISE」や新生K-1が、若い層に人気で、総合格闘技界も「RIZIN」が立ち上がって活気を取り戻しているが、ここまで大きな波があったのは、プロボクシングのような唯一無二の統括組織がなく、その競技性、権威が維持されてこなかったことにある。

 プロボクシングでも統括組織が分裂しているような国では衰退を迎えているという現実がある。プロスポーツはブームに左右されるものではある。だが、WBSS決勝に進出したWBA、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥や、日本人初の4階級制覇を成し遂げたWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔ら、本物のボクサーが出てきている今こそ、プロボクシング界のスタンスを明らかにし、その足元を固める必要があると判断したのだろう。

 ”本物”に自信があるのなら”もどき”に足を引っ張られることもないと思うのですが。



posted by ジーニアス at 10:11| Comment(32) | ボクシング | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
怪我人が出なけりゃな
マスコミは何かあった時協会叩くのは慣れてる
Posted by あ at 2019年06月22日 10:33
そのボクシングもどきに参加してるのが史上最高のボクサーのメイウェザーなんですけどねー。
頭の固い老害はさっさと消えてくれないと若い才能が潰されるだけなんですが。
Posted by ssa at 2019年06月22日 10:56
その「もどき」をこれまでにない規模で大々的に行ってるのがボクシング界最高峰のメイウェザーという、このツッコミどころ満載感よw

なんか、プライドのくそ高い融通の利かない頑固ジジイってイメージだw


Posted by 筋肉 at 2019年06月22日 11:27
気持ちは分かります。
利権ですね
Posted by 山本 at 2019年06月22日 11:41
見下してたはずの格闘技団体がメイウェザーを日本で試合させたんだから腹たちますよね。
それで現役のアマ、プロにさえ批判されてるという。
レスリング協会とかとなにが違うのか。
Posted by あいう at 2019年06月22日 12:03
こそこそ儲けやがって!
ワシらにもカスリよこさんかい!
が本音だと思うがw
Posted by い at 2019年06月22日 12:12
プロボクサーの数は減り続ける一方なのに
何を言ってんだwww
Posted by ビギ at 2019年06月22日 12:14
この無能協会みてると、榊原CEOの有能さが際立つわ。
Posted by ララ at 2019年06月22日 12:39
JBCの閉鎖的な体質は嫌いだけど、手続き踏めば門戸開くってなったのは良いことなのでは?

天心や他のキックボクサーやMMA選手もボクシング挑戦したい選手沢山いるだろうし

Posted by ・ at 2019年06月22日 13:06
未だに国内王者がアルバイトしてるようなスポーツ運営組織が言っても説得力ないわ
Posted by オレン at 2019年06月22日 13:22
最近世界戦の中継も減ってるのになんで上から目線なんだろ
Posted by 初 at 2019年06月22日 13:42
この件は置いておいて
ボクシングは協会も階級も多すぎるに上にスーパーチャンピオンだとか
世界チャンピオンが多すぎるんだよ

階級はフライ、バンタム、フェザー、ライト、ウェルター、ミドル、スーパーミドル、ライトヘビー、クルーザー、ヘビーの10階級でいいし、協会も2つあれば十分

今のままでやるならスーパーシックスといのWBSSみたいなのを定期的にやってほしいな
誰が最強なのかはっきりさせないと
Posted by ジュロム at 2019年06月22日 14:13
是非ボクシングに来て活躍してください!くらいのこと言ってもらいたいもんだ。管理方のジジイ達が死ななきゃ変わらないね。
Posted by うまお at 2019年06月22日 14:53
特殊な仕事の人達が使う
スジをとおせ ってやつですね分かります
Posted by なか at 2019年06月22日 15:38
利権、というか嫉妬(笑)ですかね?
Posted by a at 2019年06月22日 16:54
色々とすごい声明文だ。
これほど自信、強欲さ傲慢さが滲み出てる声明文はネット炎上と隣り合わせの時代にあってある意味貴重だと思う。
ボクシングの既得権益を守るため必死に戦っているんだな~と少しだけ感動。
折角だからメイウェザーにも直接同じことを伝えてあげてほしい。
老害…もとい天下のJBC様との会合であればメイウェザーも喜んでプライベートジェットを飛ばしてくれるはず。
Posted by うっ at 2019年06月22日 17:13
本物のタカリはこわいですねー。
これから毎回イベントにケチをつけられないように、もどきはグローブをOFGにして差別化したらどうですかね?!
それでもタカリよけにはならないか・・。
Posted by ビックりーまンさ at 2019年06月22日 17:29
ボクシングもどきは有っていい
ボクシングルールという名をやめて他の名前を名乗りやっていけばいい

唯一無二と言いながら他の団体に参戦させないし既得権益満載の団体だ

亀田興毅はJBCを無視して
ベアナックルファイトに参戦したらいいのに
Posted by ビッグまさ at 2019年06月22日 18:33
>JBCの閉鎖的な体質は嫌いだけど、手続き踏めば門戸開くってなったのは良いことなのでは?

その鉄付きが問題では?
許可しなかったり、裏で足引っ張ったり、不穏な力で諦めさせたり
Posted by ビッグまさ at 2019年06月22日 18:36
JBCは真っ当なこと言ってると思うけどね
ボクシングを名乗るならJBC通さないとダメでしょ
アベマの企画なんて利益優先でボクシング舐めてるとしか思えない
Posted by エイドリアン at 2019年06月22日 18:54
まあメイウェザー対天心なんて事故が起きてもおかしくなかったしその時にこっちは関係ないという予防線を張っておくのは理解はできる。
Posted by bright at 2019年06月22日 19:42
例えば、亀田対那須川を行うとして、競技的なノウハウ、安全面、人材等で協力するからウチを通してくれ、というならわかる。

だが、それら全てを認めないと言っているようにしか見えない。
イベントを行う誰であれ自由であるべきだし、元プロボクサーやMMA選手が体重を合わせてボクシングマッチする事に安全性の不安を感じる必要はないだろう。
安全面を言うなら協力的であるべきだが、結局はそういう事ではない。

例えばライジンがボクシングイベントを立ち上げて王者を制定して継続イベント化しても何の問題もない。
かつてのWBOやIBFみたいに認定しなければよいだけだ。
そういった場合でも日本のプロボクサーが非公式の試合をする許可を与えて稼ぐチャンスを与えるべきだと思う。
協会は認定したイベントをしっかり運営していれば良いだけで、ジムや選手を過度に束縛するのは本来の仕事ではないはずだ。

他者のイベントに口出しするのならば認めるべきなんだよ。
ちゃんとしたイベントには協力する、あまりに酷いイベントには反対抗議、というならわかる。
Posted by もす at 2019年06月22日 20:40
僕は声明の内容自体はそんなにおかしくないと思います。(発表元がJBCなので批判されるのもしょうがないようですが)

格闘技人口の復興には、正当な競技団体のお墨付きが必要だと思います。じゃないと若年層が取り組めないので。

今のサーカス・見世物興行の延長のやり方だと、一時的な金銭しか集めることはできません。選手が「世間」から尊敬を集めるような社会になるためには、正当な競技団体が関与すべきだと思います。

個人的には、一億総中流の平成では格闘家になることの魅力は相対的に低かったかもしれませんが、格差社会の令和では一発逆転のストーリーとして選択肢になりうると思います。あとは格闘家が「世間」から尊敬を集めるような環境だけかと(バラエティ番組で面白おかしい裏話を消費される存在としてではなく)
Posted by ジャン・フィリップ・父さん at 2019年06月22日 20:56
>エイドリアン
JBCにそんな権利あるわけないでしょ
Posted by ハン at 2019年06月22日 21:46
いっそアベマも協会側に少しお金を出して
「正式な非公式ボクシングイベント?」として、
権威性とバラエティ感を両立した継続的パッケージとして協力しつつ作ってみては?
などと思わなくもないですね

でも個人的にはJBCが権威性に敏感なのはいいことだと思いますね
権威性があってこそ、びっくりカードの驚きも成り立つわけですし
Posted by ジーピー at 2019年06月22日 21:50
確か五味隆典と徳山昌守のボクシングマッチはボクシング協会から圧力が掛かって消滅したんだったよね。「試合したらライセンス取り消すぞ」って。両者ともやる気満々、しかも五味は全盛期だったから未だに残念だよ。
Posted by おれ at 2019年06月22日 23:19
蓋を開けてみれば那須川の圧勝でしたね
JBCも亀田の勝ちを確信してたからこそ前日にあんな横暴な声明文を出したんだろうけど、
これは正直ザマァとしか言いようがない
Posted by toto at 2019年06月23日 00:19
>個人的には、一億総中流の平成では格闘家になることの魅力は相対的に低かったかもしれませんが


いや・・どの時代と錯覚してるのか知らんけど
昭和終わりから平成にかけてすでに格差社会だったんですけど?

チャンスがあればいい土俵に上がる
アンテナが高ければ才能がある人にはチャンスがある
そういう時代だったんですが、平成という時代は。

本物「もどき」って何よ?っていう話。
ボクシングなんて所詮センスのスポーツ。
早い話がキックでも総合でも下手すりゃど素人でも
世界チャンピオンといい勝負できる人間なんて探せばいくらでもいる。
「そんな甘い世界じゃない」なんていう人間こそ現実を知らない。

Posted by 左フック at 2019年06月23日 00:49
ランカーどころか、下手すると協会認定の世界チャンピオンですらバイトや収入的な本業が必要な状態で安全だの門戸を開いてるとか言われても・・・
Posted by そうえん at 2019年06月23日 05:11
大昔から明らかな噛ませのタイ人呼んでボクシングもどきの試合を認可してきたJBCが何ほざいてんだか
Posted by まったく at 2019年06月23日 20:45
ボクシング的な興業がOKなら、
プロ野球的な興業や大相撲的な興業もやってもらいたい
後発でやるなら天心亀田もベアナックでやってもらいたかったな
アメリカでベアナックルファイティングが注目されているからね
Posted by ソンヒク at 2019年06月24日 22:37
権利を主張するならJBCは本業で金を払える仕組みを作れ。
スポンサーが大枚出してくれるような魅力的な副業も主導してやれ。
としか言えない。非公式の方が安全に遊び感覚で稼げるんじゃそりゃそっちをやるでしょ格闘家なんてたいして儲からないし選手生命短いんだから。
Posted by か at 2019年07月03日 03:45
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