2018年11月12日

『RIZIN.14』フロイド・メイウェザー vs. 那須川天心 中止の前兆は記者会見からあった!?



フロイド・メイウェザーが大晦日『RIZIN.14』不出場を発表「那須川天心戦には同意してなかった」「3分3Rのエキシビションのつもりだったが話が違った」(2018年11月08日)

RIZIN「フロイド・メイウェザー vs. 那須川天心については来週には明確なアナウンスをさせていただければと思います」(2018年11月10日)

 こちらの続報

RIZINが来週にも公式見解発表も。メイウェザー対那須川が中止となる前兆サインはあった?!(THE PAGE)
 メイウェザーの暴露が真実だとすれば、RIZINは格闘技団体としての信頼を失うが、逆にメイウェザーが「約束を破った」のであれば、訴訟問題に発展してもおかしくない。

 だが、今から思えば記者会見の段階から、この対戦が幻に終わる、いくつかの前兆、サインはあった。

 まずは、そのいでたち。メイウェザーはスーツでもなく、TMTブランドのジャージでもなく、ナイキのナイロンジャージを着て、六本木ヒルズクラブの会見場に出席した。
 
 UFCの元2階級王者で、メイウェザーにボクシングマッチでTKO負けをしたコナー・マクレガーがインスタで、「フロイド、トラックスーツか、サウナスーツでも着ているのか。東京は暑いのか。それともここから何か物語が生まれるのか」と、メイウェザーの会見での服装に疑問符を投げかけていた。おそらく再戦を熱望しているマクレガーは、そのいでたちから「本気度の低さ」を感じ取ったのだろう。

 そして筆者が会見時から指摘しているルール問題。階級制の世界で生きていた両者が10キロ以上ある体重差の問題に方向性を出さないまま会見を行い、メイウェザーは、そのことを聞かれて「体重ではなくスキルを争う試合」とごまかしていた。榊原実行委員長は「無差別」「果し合い」という格闘技的発言。ボクシングルールか、キックルールかなどについても未定で、メイウェザーも言葉を濁した。

 メイウェザーは、饒舌だったが、「真剣勝負」という言葉を使ったのは一度きり。海外で行う初の試合になることについて聞かれたときに「対戦は、どこで行うかにかかわらず、真剣勝負」と答えただけだった。後は「スキルを見せたい」「素晴らしいエンターテイメントをお見せしたい」「猪木ーアリ以上の最高のショーを見せる」という発言に終始していた。そのコメントからもエキシビジョンの匂いはぷんぷんしていたのである。不可解なサインは充満していた。

 まぁ今思えばって感じですね。

 それにしてもである。
 改めて会見でのメイウェザーのコメントを検証すると「RIZIN以上の素晴らしい会社はない。アンビリーバルな素晴らしい会社だ」と、RIZNに対するお世辞のオンパレードだった。
「私がチームと記者会見に出席すると、このイベントは、完全に新たな方向に逸脱していた。私は、そこですぐに降りておくべきだった」と、インスタで明らかにしていたが、そういう「不意打ちで話が違う」的な不快感や、戸惑いを会見の中で感じ取ることができなかった。

 またメイウェザーは「公式試合に同意していない」と主張しているが、実は、RIZIN側も、公式試合とは一度も言っていないのだ。榊原実行院長も「喧嘩、果し合い」という格闘技用語を使ったが、「50試合無敗の記録に追加される公式試合ではなく非公式な試合になる」と語っていた。

 つまり、RIZIN側の会見は、限りなく公式試合に近い真剣勝負的に演出はされていたが、ルールや体重問題も未定で、すべてが灰色だった。その裏には、試合直前に、限りなくエキジビジョンマッチに近い形にして決着をつける考えがあったのかもしれない。

 しかし、海外メディアが、どんどんこの試合を発信したことで、“アジアの片隅にある日本で軽いエキシビジョンで10億の小遣いを稼ごう”と、甘く考えていたメイウェザーが焦ったのが真相ではないだろうか。このまま体重差が10キロ以上あり、世界的には、無名の那須川とのエキシビジョンマッチが、公の評価の対象になってしまうと、来年にもくろんでいる元6階級王者、マニー・パッキャオか、2人のUFCの対戦候補選手との「100億円マッチ」の価値やブランディングが下がると危惧したのかもしれない。

 とはいえ、メイウェザーは記者会見で「この試合は世界中に放送される」と言ってたのにインスタグラムでは「世界中に放送されることもなく、娯楽目的のための純粋な "スペシャルバウト"として」行われると思っていたと書いてるんですよね…。

posted by ジーニアス at 02:28| Comment(11) | RIZIN | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>メイウェザーは、饒舌だったが、「真剣勝負」という言葉を使ったのは一度きり。

真剣勝負って言ってるのか。
Posted by あ at 2018年11月12日 05:14
メイウェザー側に問題がありそうだけど、ライジンで試合をするメリットはない。
Posted by 苦い涙 at 2018年11月12日 08:46
そもそも、名だたるボクサーが対戦したくても対戦できないのに、無名の10kg以上軽いキックボクサーがメイウェザーとボクシングの試合ができると思うことがおかしい。

榊原も薄々感づいてて、最悪エキシビジョンでも良いや〜くらいで何とか利用しようとしたけど、天心がエキシビジョンではやらないと行ってる手前、どうにも動けなくったんじゃないかな

榊原がきちんとコミュニケーションを取れば防げた事案だと推測します
Posted by ズンドコ大好き at 2018年11月12日 10:22
「真剣勝負」という言葉を使ったのは一度きり。って
別に何度でもいいだろ......
一度でいいんだけど...
Posted by ビッグまさ at 2018年11月12日 12:09
ただの後だし記事やな。
対戦が決まった直後に出してみろやって話。
こんなんで記者やれて金もらえんだから羨ましい。
Posted by ララ at 2018年11月12日 16:45
>メイウェザーは記者会見で「この試合は世界中に放送される」と言ってたのにインスタグラムでは「世界中に放送されることもなく、娯楽目的のための純粋な "スペシャルバウト"として」行われると思っていたと書いてるんですよね…。

これは本当にそうなんですよね...。
ここまで国内外の記者からメイウェザーの矛盾点が指摘されてるにもかかわらず、それは聞かない振りで「すべては運営の責任だ」と強弁される方が相変わらずいらっしゃいますけど。自身が信じたい情報だけではなく他の指摘にもきちんと耳を傾けるべきだと思います。
Posted by sas at 2018年11月12日 16:48
会見で榊原さんがメイウェザーの方全然見ないの気になったし、メイウェザー呼ぶにしては会見会場ショボい気がしてた。

Posted by ・ at 2018年11月12日 18:04
RIZINが用意してくれる相手だから、ミルコとかサップとか朝青龍とかの超有名なへヴィー級の選手が来ると思ってたんじゃ・・・無名で自分よりも小さい若手の選手って自分に旨味が全く無い!
Posted by コロナキッド at 2018年11月12日 23:27
まあ榊原もメイウェザーもどちらも信頼できるタイプの人間ではないのは明らか。
契約ありきならば必ずどちらかが正しいという事になるかも知れないが、ルールも体重も決まっていないようではおそらくまともな契約は成されていないのでは。

両者共に話が違うという事で灰色決着になるのだろうと思う。

個人的に、そもそもこんな突拍子もないカードには興奮しなかったので、行われないという事になって良かったと思う。

億の金を出すつもりなら、もっと有効な活用が出来るのでは。
視聴率的にも那須川vs亀田とかの方が良いと思う。
Posted by もす at 2018年11月13日 00:50
>もす

過去にも「色物」だのなんだの、RIZINや榊原に対してずっと必死にネチネチ書いたりしてるけど、誰か知り合いがRIZINに殴られたの?
恥ずかしい行為は控えましょうね。
Posted by あ at 2018年11月13日 06:59
たしかに、このカードはメイウェザーはエキシビション以外やりたくないはずだよ。
彼としては本気になりようがないし、仮に秒殺勝ちしても、凄い!とはならずに日本人に嫌われるだけなのだから。
Posted by ストレッチ at 2018年11月13日 07:13
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