2007年02月16日

「プロレスは面白ければそれでいいのか?」と二見社長に言われてしまいました

改めて、“T-1スペシャル”終了(極上の“T-1二見激情”見参)

 二見社長、改めてT-1興行の終了を発表しました。ウチの引用もして、色々と書かれているので軽くツッコミ入れたいと思います。とにかく長文で、女子プロレスだけでなくプロレス業界全体のことも書かれているので、まずはリンク先を読まれてから私のツッコミをご覧になった方がいいでしょう。最後に懐かしの格闘技ネタも書くのでプヲタじゃない人も最後まで読むべし。 
とにかく終わりというより、“終わりにしたい”、“もう関わりたくない”、この2点に尽きますね。
心境の変化については、“言葉はいらねぇだろ!”で察してもらいたいんですが、少なくとも第6回大会終わった時点では、次回大会に向けてやる気満々だったのは事実。
ところが、大晦日に“篠原光vs中島安里紗戦”が実現できなかったことと、ボリショイの自分勝手な言い分で流れてしまったことに対する失望が、テンションを下げるキッカケとなりました。
それでもモチベーションを保つために、第2回「T-1グランプリ」のDVD購入のお勧め、さらにマイクアピールの公募と仕掛けたけど、大した結果が残せなかったことがダメ押しでしたね。

だらしない選手が女子プロ衰退の最大の要因だということは、既に結論が出ているので、いまさら選手に期待もなにもないです。

ところがいくら自分が情熱を訴えても、熱いファンが出ないのであれば何の意味があるのか?――と自問自答した結論なんで、女子プロ界のためにと考察する時間する勿体無いと感じてしまった以上は、もうやりたくないです。

 ということで、本当に今度こそ最後のようで。

今はインターネット上の観戦記などが氾濫して、実際問題無法地帯です。
しかも、知ったか的なコメントも目に付くし、それでいて観戦しなくても“ネットを読めばいいや”派の人が増えて、どんどん客離れが加速していきました。
でも何が問題と言えば、そんな無責任なネットに負けてしまっている“プロレス界”なんです。

 すいません、無責任なネット住民で(苦笑)。ただウチの場合事実誤認な文章を書くと読者から容赦の無いツッコミが来るので(二見社長も含めて)、それなりに責任感持ってるつもりです。無責任なネットに負けてしまっている“プロレス界”ってのはマスコミも込みですね。特に雑誌系の人はウチらのようなブロガーは不愉快で仕方がないでしょう。でも末期の週刊ファイトは明らかにNHBnews PROさんをソースにした記事とか平気で書いてたからなぁ(苦笑)。「無責任なネット」に負けるわけだよ。

二見社長へのファイナルアンサー(?)(悲しきアイアンマン)
これは女子プロレスが「ヨロシクナイ流れ(二見流で言うと腐っている)」になっているから、金券屋の社長である自分でも興行が打てる時代になったと二見ブログでも書かれていますよね。つまりそういう興行が続いている限りは、ずーっと「ヨロシクナイ流れ」のままじゃねーの? とブラックアイ2さんは言いたいのだと思います、多分(笑)。

 しかし、二見社長にしてみれば「腐りきった女子プロレスに風穴を開けて立て直そうとしているのは俺」「ウチの方が他団体よりも面白いのになんでそういうことを言うの?」となるんでしょうね、多分(笑)。


読解力がある方なら理解できると思いますが、これも違うんですよ。
T-1の方が面白いことをやっているとか、そういう事じゃないんですよ!
それこそ、「面白ければ何をやってもいいのか?」になるわけだし、この象徴的なのが、「マッスル」であり、人のマネやパクリしか出来ない「パロディープロレス」なんじゃないでしょうか。

体も鍛えないで、どうやって客を誤魔化すかの結論がお笑いでしょう。
自分には、これにお金を出す人の気持ちが分からないんですよ。
マッスルに関しては別の機会できちんと取り上げますが、とにかくアンサーを出してもらいために取り上げたわけではないです。
どころが、逆にこの団体があるからプロレス界は生き残っているとか、そういったことを集約できる団体ってあるんですか?
そんなのないですよ。

 まるで私が「読解力のない人間」のような言い回しに聞こえるので、あまりいい気分ではないのですが(苦笑)。ブラックアイ2さんのフォローしなきゃ良かったかな(苦笑)。これはもう、「立場が変われば意見が変わる」としか言いようがないです。私のように業界関係者でなく外野から(・∀・)ニヤニヤ見てればいい立場の人間ならば「面白ければ何をやってもいい」となってしまう。

 あと、二見社長自身も「T-1興行に来ている客のほとんどは二見目当て」「女子プロレスは腐りかかってるんじゃなくて腐ってるんです」などとおっしゃってたから、こっちも上記のような読解をしたわけで。かと思えば「男子よりも女子の方が復興の可能性はある」ともおっしゃってましたし、「一体どっちなんだよ」ってのもありました。

 当初は二見社長のことを「T-1興行という“村”を作ってそこの“村長”でいい気になっている人」かと思ってましたからね、私(苦笑)。まさかここまで志が高かったとは思いも寄りませんでした。

「たかがチケットを売っている分際で」と、指摘するアホがいますが、それって貴方自身に対しても、団体は見下していることになるんですよ。
それはそうでしょう、お客さんが購入するチケットの収入が生命線なら、普通そういう発想にはならないでしょう。
どうしたら、チケットが売れるのか?――今は細分化し過ぎて、30も40も団体・プロモーションがあるのが現状ですが、実際他のプレイガイドより売れていると言われているT-1でも、大半の団体は4枚から5枚のレベルですよ!
その枚数で、ウチの店も含めてどうやって生活できるんでしょうか?

しかし、7~8年前の10~15団体の頃は、各100枚以上はチケットが売れましたよ。
月にプロレスのチケットは2000枚以上売れるのがザラでしたよ。
それが今ではこの惨状でしょうが。
このままでは共倒れになるから、真の意味で破壊して、いらないものは斬って、細分化に歯止めをかけるしかないでしょう。
自分だって、細分化して各団体のチケットが売れるようなら、こんな思いをしてまで提言をしないですよ。
でもそれでは売れないでしょう。

 結局行き着くところはこれなんでしょうね。二見社長自身も「チケットが売れていれば興行なんて手掛けない」っておっしゃってましたし。これで内心「最近のプロレスはつまらん」と思っててもチケットの売れ行きが好調だったら「売れてれば何をやってもいいんだよ!」ってなってたでしょうし。

 で、売れなくなった原因をマッスルのような“低レベル(あくまで体力的に)”なプロレスに求めたくなるのも分からなくはない。実際今の女子プロレスは低レベルにもほどがありますし。

 マッスルを「パロディープロレス」と言うのは簡単ですけど、こういうのがウケているのは“本家”のプロレスがつまらんからですよ。

 例えば長州力と長州小力が共演すると長州力の方が「今や本家は彼(小力)の方ですから」とか、「彼のおかげで最近のファンに名前を知ってもらった」とか言うわけですよ。パロディーが本家を超えることはジャンルとして健全な姿ではありませんが、プロレス界はそうなってしまった。プロ野球でいえばプリティ長嶋の人気が長嶋茂雄の人気を上回ったようなもの(苦笑)。そりゃ不健全ですよ。

 長州小力といえば2月3日の深夜に日本テレビで西口プロレスの特番を放送したんですけど、本物の熊田曜子が出てきたこともそうですけど、一番驚いたのがリングマットに『日産Cube』の文字が大きくプリントされており、CMで西口プロレスメンバーが日産Cubeを運転してたことでしょう。ちょうど『はねるのトびら』ではねトびメンバーが日産のタイアップCMやってるのと同じパターン。

 日産のような大企業が新日本やノアではなく西口プロレスを選んだというのが現実ですよ。ノアなんて団体名からいってもトヨタがスポンサーに付いてもおかしくないのに(苦笑)、相手にもされてない。新日本は資生堂「UNO」のCMに出演するらしいので、まだマシだが。

 パロディーといえば『めちゃイケ』の「めちゃ日本女子プロレス」も好きですねぇ。『ガキの使い』のダイナマイト四国も大好き(笑)。もし、「めちゃ日本女子プロレス」や「ダイナマイト四国(山崎vsモリマンも含む)」の裏でノア中継やワールドプロレスリングをぶつけたらどうなるでしょうね? 「パロディー側」が圧勝するんじゃないですか? その前にプライムタイムで放送できないという時点でパロディーの“不戦勝”なんだけど。

 こういう状況は不健全といえば不健全でしょう。本家あってこそのパロディーなわけだし、本家の方がしっかりしてくれないと、いずれはパロディーにすらしてくれなくなるわけだし。

 こっちも不健全だとは分かっているけど、だからといって何か出来るわけじゃないですからね。ブログで「つまらん、つまらん」と連呼するのも良いことだとは思わないし(本当は結構言ってるけど・笑)。というわけで、私は「笑い」の方に走ってしまうわけです。ただマッスルの魅力は「笑い」だけじゃないですけどね。

こうして、プロレスに対して真面目に考察する人ほど、卒業していく。

それを直に目撃するのは嫌なんで、だからこそ「T-1興行」を継続して勝負してきました。
だが、自分の本当の気持ちを理解してくれるファンはいなかったとは言い切りたくはないけど、う~ん、その辺はまた別の機会で。

もう「T-1スペシャル」から、「フタ・ミ塾」へとスイッチして、別の形で業界に爆弾投下をし続けます。

最後に、もし興行をやるという事態に発展したとしても、今まで「T-1興行」に観戦したお客さんは全員来ないくてもいい!それくらいのガラリと変える形式なら1%の可能性だけあると示唆して締め括ります。
ここで、2.3%とかジョークを書かないところに、この言葉の重みを感じてくれれば幸いです。

 「こうして、プロレスに対して真面目に考察する人ほど、卒業していく」ですか・・・重いですね。実際にファンも減ってるわけですしその通りだと思いますけど、そこから先の行動が私と二見社長が正反対なのが面白いというか。プロレス観の違いもあるんでしょうけど、前述したように立場の違いも大きいでしょうね。

 あと「T-1興行はガラリと変える形式なら1%の可能性だけある」ということですが・・・

ひょっとしたらタイタンファイトのことですか?

「ヤマケン、タイタンファイトを主催 自らの対戦相手も募集」(BoutReview 2000年9月29日)
▼ 体重無差別、場外転落で失格、素手のパンチOKという斬新なルールのトーナメント「T-1カップ<タイタンファイト>」が9月29日(金)東京都渋谷区のフジタヴァンテホールで開催された。プロデュースはヤマケンこと山本喧一(パワーオブドリーム[POD])。ギリシャ神話のタイタン族の決闘をモチーフにしており「オリンポス山の頂上で決闘し、一歩踏み外せば奈落の底へと落ちた」ことから場外失格のルールを採用したという。

 懐かしのタイタンファイトですよ! 新日本キックのやっている「TITAN」とは違いますよ。現在新日本プロレスで活躍している某レスラーも出場し完敗したことでもおなじみのタイタンファイト! これ、T-1主催じゃないですけど、「T-1カップ」だし、表彰式にヤマケンと写っているのは二見社長だし、会見もT-1でやってましたよね? なんでタイタンファイトが終わっちゃったのか、とかヤマケンと二見社長の間で何があったのか、とかは風の噂でいろいろ聞きましたが・・・。

 まぁタイタンファイトはネタですけど、やるとしたらこれ位ガラリと変えるつもりだということでOKですよね?

 最後になりますが、改めて残念だなぁと。あと二見社長の考えがまだ理解しきれてないです。読解力ないですから(苦笑)。

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posted by ジーニアス at 02:14| Comment(4) | TrackBack(0) | 女子プロレス | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
二見社長がここまで真面目な方だとは…。自分も読解力がないので分からない(^0^)/
Posted by 一本の木 at 2007年02月16日 03:47
「プロレスは面白ければそれでいいのか?」と聞かれたら元気良く

「はい!」

と答えます

というか今のプロレスにそれ以外何を求めて良いのかわからない

ストロングスタイルとかノアの逆水平打ち合いとかに強さを全く感じられないので・・・

強さとか真剣勝負求めるなら格闘技
笑いとかストーリーの面白さ求めるならプロレス

今更何言ってんだろうって感じですw
Posted by RR at 2007年02月16日 11:40
プロレスという定義がそれぞれであるのは仕方が無いにしても、自分のいっている内容が矛盾している人間がいくら長文で志を述べても、意味わかりませんよね

大体、他の団体まで否定して・・・プロレス界っていうのは自分が考えていることしか正しくないんだとでも言いたいんでしょうかね

俺は、プロレスは、良くも悪くも、広くも狭くも、対戦相手を含めた「試合」としても、全体の「工業」としても、一人のレスラーとしても、一人の人間としても、一つの勝ち負けにしても、つまるところ『美学』だって思っています

チケットが売れるために、自分の団体が思う美学にあったプロレスを行うところ意外は切るのもやむなし、とかも思ってそうですしね・・・

俺は、一つの固定観念に捉われて、他を理解しようとしない奴は嫌いですw
Posted by まったく at 2007年02月16日 14:16
>一本の木さん
言ってることは真面目ですけど、やってることがかなり違うような気がするから混乱するんですよね。

>RRさん
あまりにも同意見なので何も言うことありません(笑)。まぁ小橋のチョップで興奮しているような人間は否定はしませんが「頭大丈夫かな?」とは思います(笑)。

>まったくさん
チケットが売れることだけを考えているのなら、そういった美学なりプロレス論をぶつける必要はないと思うんですよ。ところが二見社長はそうじゃないから面白いんですけど(笑)。「内容が矛盾している」というのは同感です。理想論をぶつけられている割にはT-1興行は二見社長の理想の真逆を行ってたと思うので。でも二見社長のブチギレがなかったら私もブログで取り上げることはなかっただろうし、女子プロファン以外からも注目されなかったでしょうし(苦笑)。プロレスは底が丸見えの底なし沼とはよく言ったものです。
Posted by ジーニアス at 2007年02月17日 01:48
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