2006年07月07日

書評・プロレス「リングとカネ」―暗黙の掟を破った男たち

プロレス「リングとカネ」―暗黙の掟を破った男たち
プロレス「リングとカネ」―暗黙の掟を破った男たち


 この本が発売されたのは6月20日だったのだが、6月8日にDSEが行なった「フジテレビ契約解除に関する記者会見」の様子がもう載っていた。急遽入れることにしたのかもしれないが、ムックとはいえ速報性があるなぁと感心。

 タイトルこそ「プロレス」の文字しか入ってないが、K-1のサップ問題や亀田一家と協栄ジムの横暴ぶりにもメスを入れており、非常に興味深い内容だった。

 とはいえ今回の最大のヒットは、元ジャパンプロレス代表の大塚直樹氏から貴重な証言を得られたことだろう。

 藤波辰爾、辞表提出。彼の相談相手と批判の的になった“アルバイト”の内容とは(2006年06月22日)でも書いたように、「不相応な年収」に負けたドラゴン藤波の「サラリーマン人生」という記事にも随分笑わせてもらったが、「ジャパンプロレス」引き抜き騒動に見る藤波辰爾「優柔不断」ルーツの検証で、その大塚氏が大活躍。'84年の札幌大会(「こんな会社辞めてやる!」発言)の半年前から「実は会社を辞めたい」と大塚氏に相談していたことが明らかに。

 新日本プロレスと新日本プロレス興行(後のジャパンプロレス)の間で交わした契約書がそのまま掲載されていたり、猪木-アリ戦の一次ルールの全文も載っており、資料的価値も十分ある本だと思った次第。社内クーデターから全日本プロレスとの提携に至るまでの経緯を本人が資料を出して史実に基づいて語っているのだから限りなく“真実”に近い情報と言えるだろう。「あの時って実はああだったんだよ」という本はそれなりに読んできたが、語り尽くされた感のあるこの事件にまだまだ新事実が眠っていたとは。ファイトのY井上元編集長ではないが、この業界はそこが丸見えの底なし沼なんだなぁと。

 また、以前ターザンカフェで「フジテレビがPRIDE撤退というニュースを聞き新日本の事務所でバンザイした人がいた」という噂が書かれていたが、ここでも同様のことが書いてあった(笑)。分かってないなぁ、この人たち。さらにハッスルに移籍したジャイアント・バボこと長尾浩志はザマミロ呼ばわりしているとも・・・。月給が手取り15万円という屈辱的な額を提示すれば出ていくのはむしろ当然だし、なのにザマミロ呼ばわりとは鬼畜ですか? この人たち。

 さらに、ケンドー・カシン「ベルト裁判」顛末記も爆笑モノ。草間政一氏がZERO1-MAXを上場させようと目論んでいるのは本気も本気だということも分かった。

 そして、大塚直樹氏の証言の次に個人的にヒットだったのは、ノアの「ガチドラゴン」仲田龍の実力と評判なる記事(笑)。もうプロレスマスコミの間で『ドラゴン』といえば藤波辰爾のことではなく仲田龍のことを指すとのこと・・・。

「ふてぶてしくてズウズウしい。他人から憎まれたところで平然としているその性格は、いかにも渉外向き」
 というのは、古くから業界を知るベテラン記者による仲田氏の評。

 とのことで(;´∀`)。もっとも新日本の業績が良かったころだって新間さんや永島さんは嫌われまくっていたわけですから、それだけネゴシエーターとしての実力が高いってことなんでしょうけど。WRESTLE-1で秋山がサップに負けたバーターがまだ完了しておらず、サップ参戦が困難な状況から、桜庭和志がノアに参戦するのでは、とここでは書いていますが、サクがノアのリングで負けブックを飲むのは嫌だなぁ(苦笑)。


【その他気になったニュース】
『甲虫王者ムシキング』“ムシキング・テリー”復活を記念したイベント&試合実施!(ゲーム情報サイトeg)
 で、そんな「ガチドラゴン」がいるノアの7.16武道館と、7.22ディファ有明がタダで見れるというお話。親子じゃないとダメですけどね。

高田延彦&向井亜紀、舞台初共演(日刊スポーツ)
 高田の舞台、これは見てみたい。ハッスルのおかげで堂々としゃべれるようになりましたしね。

杉浦と金丸が“合体”予告(デイリー)
今回の遠征は通訳を帯同せず、英国のアパートを拠点に1カ月間、2人で共同生活を送りつつ試合をこなす。杉浦は「男2人きりの共同生活で結束が高まる」と、ベルト奪回に向けチームワークの強化に自信を見せたが「さみしくなって、いろんなところがつながっちゃうかもな」と、違った意味での“合体”も予告していた。

 アッー!

777タウン.netの『パチスロ北斗の拳SE』PRに神取忍が参戦!(ファミ通.com)
 ちなみにCMでは桜庭が声の出演やってます。

直訴“みの”った!報ステ出演(日刊スポーツ)
 古舘伊知郎とみのもんたの共演も見物だが、
 しゃべりのプロ中のプロの2人だけに、打ち合わせも台本もない。番組側では文化放送時代のみのの「セイ! ヤング」の音源や、テレ朝時代の古舘の「プロレス実況」の映像などを用意するという。

 だそうで。これは必見。

県庁で残日計の序幕式 日本デザイン会議、開催100日前(徳島新聞)
 デザイン会議は「天水」をテーマに、「スポーツ天水」や「まんが天水」「音楽天水」など十七のシンポジウムなどが開かれ、建築家の黒川紀章さんやデザイナーのコシノヒロコさん、格闘家の魔娑斗さんら各界を代表する約百人が参加する。

 なんで魔裟斗が?

剛竜馬参戦!7.23後楽園一部カード決定(DDT XXXch)
 長井満也がDDT本隊に入ってる。

WRESTLE LANDに関する~星野総裁記者会見(新日本プロレス)
 ミラノコレクションA.T.の参戦が決定。それにしても星野総裁の鼻が・・・。

G1 CLIMAX 2006 追加選手発表!(新日本プロレス)
「G1 CLIMAX 2006」追加選手発表記者会見(新日本プロレス)
 今から断言しておきましょう。小島は準優勝です(苦笑)。

カイヤ重傷、大巨人に左足破壊されていた!=ハッスル(スポーツナビ)
 カイヤにしてみれば踏んだり蹴ったり。

【TEAM Kings】7・8第一弾大会の全対戦カード決定、メインは加藤誠VS吉田幸治(GBR)
 (;´∀`)・・・うわぁ・・・何このカード? 永田は最初から出ないって発表してたけど、上山も三島も出ないし石狩も欠場。三島はケガで欠場ということになっているけど、実際は裏で色々あったらしいし、永田も今後TEAM Kingsとは関わらないでしょう。チケットは全く売れてないないだろうなぁ。そもそも大会2日前に発表って遅いって!

●このカードでHERO'Sの姉妹興行、PRIDEの受け皿ねぇ・・・/人気ブログランキング
posted by ジーニアス at 02:51| Comment(3) | TrackBack(0) | 本・雑誌 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ピンクタイガーモンスター軍の加藤選手はパンクラス旗揚げ時の練習生で、船木のダイエット本のモデルです。

最近は、掣圏真陰流をメインに先日はシュートボクシングにも参加しました。がんばってほしいです。

同じ有明でもコロシアムじゃなくてよかったですね。こんなのでやったらUスタイルの最低観客動員更新ですよ。

Posted by tn at 2006年07月07日 13:46
ご存じかもしれませんが、ムシキング・ジョーカーのマネージャーをやっている「ワルモノ博士」(by帝王)は、なんとムシキング開発チームのリーダー、つまり「ムシキングを創った男」だそうです。

誰かこの方にプロレス的なインタビューしてくれないかなあ。
Posted by わむ at 2006年07月07日 17:55
>tnさん

有コロでやるのもアリだったんじゃないですか。シャレじゃなくて(苦笑)。青木良ってかなりの勘違い野郎でムチャクチャ嫌われてるらしいですから、これでヤツも懲りたことでしょう。


>わむさん

すいません、知りませんでした。そういうインタビューはkamipro向きなんでしょうけど、取材拒否されてるのが残念ですねぇ・・・。“ガチドラゴン”が悪いんですけど(苦笑)。
Posted by ジーニアス at 2006年07月08日 02:15
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