
久々の書評ネタ。本当は新日、K-1、PRIDEタブー大全 (2006)の書評も書きたかったが、基本的にニュース優先なので完全に時期を逃したのが残念。それに今は週刊現代他様々な雑誌に目を通し、複数のプロ格暴露本も読んでいるから忙しい(笑)。
本書はプロレス、K1、PRIDE「禁忌(タブー)」の読み方、プロレス、K1、PRIDE「禁忌(タブー)」の読み方〈2〉禁断の構図(アングル)に続く、亀井誠+格闘技探偵団(バトラーツかよ・・・)シリーズの第3弾なわけだが、毎度毎度笑わせてもらっている。またガセっぽいけど本当っぽいところが素晴らしい。
亀井氏曰く、情報源は主にスポーツ新聞の記者。プロレスや格闘技が好きで好きでたまらずに業界に入った人や、レスラー、格闘家とズブズブの関係の人が多い専門誌記者の証言は公正さを欠くのでアテにならないとのこと。まぁ賢明でしょう。
気になった部分の極々一部を紹介。
[プロレスリングノア編]
・小橋建太が『絶対王者』と呼ばれるようになった元々の理由は、対戦相手や勝敗など全てを小橋が決めていたためにマスコミの人間が皮肉を込めて言ってたもの。
・ノアと初期ZERO-ONEの関係が崩れたのはノア勢がZERO-ONEに上がった際のギャラを橋本が払わなかったため。橋本は「自分もノアに上がって『行って来い』のバーターだからいいだろ」とタカを括っていたが、そういう“なあなあ”な部分を嫌った。
・ノアは大森隆男に海外修行の資金返済を求めて弁護士を通じて大森の実家を差し押さえようとした。
実家差押えとは・・・やはり同じドラゴンでもノアのドラゴンの方がガチだよな。
[新日本プロレス編]
・ユークスに身売りする前は計画倒産をして借金を全てチャラにしようとしていた。しかしあまりにもデメリットが多いので断念。
・チョコボール向井が東京ドーム大会のチケット200枚を売ってくれたご褒美で、後楽園での永田裕志戦が組まれた。
・エル・サムライの年俸は250万円。
・永田は2ちゃんねるをよくチェックしている。
・中西学がK-1に参戦する際、練習で右手と右足が同時に出るような状態だったのでブルー・ウルフからも下手だとバカにされていた。なのにGK金沢やヤスカクといった格闘技を見る目がない連中が『イケる』とそそのかしていた。
・藤波もZERO-ONEに行くという話があったが、直前で得意の『ドラゴンストップ』が炸裂。
エル・サムライは契約を一旦保留していますが、アップして250万円なのでしょうか? 250万円じゃやっていけるとは思えないのですが・・・。永田さんは2ちゃん見てるのか・・・。あれだけネタにされてるのを見るとは大したもんだ。
[全日本プロレス編]
・武藤は馬場元子にダマされて社長になったようなもの。負債額も元子と言ってた金額とはかなり差があった。
・曙が全日本に上がった時のギャラは1試合3万円。しかし、渡辺秀幸氏がブッキングしていたので、また上がる可能性は低い。
さ、3万円!? 安っ! マジでK-1の1000分の1じゃん!
[PRIDE編]
・『武士道』日本テレビ移籍は1年以上前からあり、榊原社長はよく局を出入りしていた。
・全盛期を過ぎた桜庭の扱いをどうすべきか、DSEサイドも頭を悩ませていた。
ちなみにこの本、HERO'S移籍直前に編集を終えているのが残念。
[K-1編]
・ワンマッチが3分5Rから3分3Rになったのは、2003.7.13のフィリョvsベルナルドが原因。お見合いしたまま5R判定になったことに石井館長が激怒。谷川貞治氏と清原邦夫氏を呼び出して「なんとかせえ!」と言ったことから3分3Rに。
館長怖い・・・。
[その他の団体編]
・旗揚げ当初のWJの金満ぶりはハンパじゃなかった。2002年の忘年会ではマスコミを呼んで屋形船でドンチャン騒ぎ。おみやげは1個5万円のメロン。
・しかしWJ末期は長州は1泊2900円の安宿に泊まり食事もハンバーガーで済ませていた。
・BML設立当初は、本当に“ファミリー”という感じでみんな仲が良かった。前田も村上や柴田の世話をしていた。その裏で上井文彦氏は前田のことを『大トロ』と呼んでいた。
WJの悲惨な話って『地獄のアングル』で出し尽くしたわけじゃないんだな(笑)。永島オヤジの女性関係の話も出てきてかなり興味深い。
あと、この本に限らず、亀井誠+格闘技探偵団シリーズは毎度毎度上井氏に対してかなり辛口。まぁやってることがいい加減な人なんだからしょうがないんだが。それにしても前田のことを『大トロ』呼ばわりとはあまりにも酷過ぎ。いや、確かに大トロだけどさ(苦笑)、オレらファンレベルなら言って良いことでも、上井さんが言っちゃダメでしょ。ますます上井氏のことが嫌いになるなぁ。
[6.25 AM8:00追記]
コメント欄で上井氏は前田のことを『大トロ』ではなく『大殿』と呼んでいたというご指摘をいただいた。これ、単なる聞き間違いで書いてたとしたら、この本はかなりマヌケ。本人の目の前では『大殿』と呼んでいたのに、いないところでは『大トロ』と言ってたという説明が書いてあったら確定なんだけど。※SAさん、ご指摘ありがとうございました。
高山善廣がBMLに上がるのも怪しく思えてきた。この本が書いているように新日時代の上井氏のことを“金ヅル”程度にしか思ってなかったのだとしたら(外様優遇だったしねぇ)金のないBMLには上がらないだろうし、恩義を感じているのなら上がるということになるわけだが。
ここに書いたことは前述したようにほんの一部。別冊宝島やオークラ出版のような大判のムック本ではないので、データで見せる部分は少ないものの、活字でキッチリ笑わせてくれる。しかも他の暴露本がほとんど書かないノアネタが充実しているのが素晴らしい。それにしても、この暴露本ブームいつまで続くんだろ? 明らかにブームに便乗してるだけのつまらん暴露本にはみなさんも要注意ということで。大体出版社で判りますけどね。
【その他気になったニュース】
「UFCのPPV契約が80万件」説の虚実から見えるもの・その2(見えない道場本舗)
K-1ホイス対ヒューズで大儲けは誤報(GAME AND MMA)
うわあああああ、ダマされたあああああ! 本当は80万件も契約してなかったんだって。いや、確かにレッスルマニア並みの数字だから凄いなぁとは思ってたんだけど、疑いはしなかっただけに・・・。一番悪いのは平気でウソを付く谷川さんなんだが、調べもせずに鵜呑みにしたファイトやゴング、日刊も悪いよな。
こういうK-1の大本営発表は今に始まったことじゃないんですけどね。例えば・・・。
武蔵、初Vで世界デビューだ!「サムライ武蔵、見せる」(スポーツナビ・2004年12月03日)
「世界に“サムライ武蔵”を見せつける」――K-1史上最大・100カ国、8億人が注目するK-1ワールドGP2004(12月4日、東京ドーム)に向け、武蔵が全世界に「日本人最強をアピールする」と初優勝を宣言した。全米でPPV生中継、韓国でもMBC-ESPNで生放送される同大会は、過去最大規模となる100カ国でのテレビ放送が決定。約8億人の視聴が可能となる同大会の決勝で、日本のサムライが堂々、ベルトを腰に巻く。
2004年のK-1決勝大会が100カ国で放送されることになったニュースなんですけど、視聴可能な国と地域の人口の合計が約8億人だという話なのに、まるで8億人が見るかのような報道。武蔵もこんなこと言ってます。
韓国の美人リポーター2人に囲まれた武蔵は「8億人の前で優勝できたらおいしいし、そうしなきゃいけない。オレが求めている筋書きどおりになってきた。あとはシナリオを完成させるだけ」と表情を引き締めた。
当たり前だが、日本人1億2000万人全員が見るわけではないし、アメリカ人2億9000万人が全員見るなんて有り得ないこと。日本なら視聴率を考えたら「3000万人」が見たと言っても差し支えないが、アメリカなんて視聴率1%もないわけで。それで「8億人」報道とは片腹痛い。ますますK-1サイドの発表する数字は信用出来なくなった。
プロレスラー知人装い225万円詐取(日刊スポーツ)
昨日夕刊フジが書いていた事件の続報。
東京都江東区で今年1月、女児(4)が死亡した放火事件で逮捕、起訴された母親の鈴木邦枝被告(30)が、新日本プロレスの人気レスラー井上亘(32)の知人を名乗り、ファンから約225万円を詐取していたことが23日、分かった。警視庁は詐欺容疑で追送検、東京地検は追起訴した。
鈴木被告自身は、みちのくプロレスで活躍しているK-DOJO所属のTAKAみちのく(32)の熱心な「追っかけ」。詐取した金は、TAKAみちのくに衣装や菓子を贈り、全額使ったとしている。新日本プロレスは「鈴木被告と井上は知人でも友人でもなく、全く面識もない」と困惑しており、K-DOJOも「警察にも話したが、衣装などをだまし取ったお金で購入していたとは全く知らなかった」と話している。
調べでは、鈴木被告は昨年8~10月、井上の友人を装って山梨県の女性看護師(29)に「井上が生活費が無くて困っている」などと持ちかけ、7回にわたり計225万円を自分の口座に振り込ませた疑い。
鈴木被告は、TAKAみちのくの熱心なファンだったが、夫に関係を疑われて冷たくされたため、夫の注意を引こうと、放火事件を起こしたと供述している。
本人はTAKAの追っかけだったのか・・・。それにしても井上やTAKAは名前を出されていい迷惑。今のところ井上のサイトもTAKAのブログもこの件に関しては触れてませんね。
詐欺事件について。(ターザンカフェ・プロ格コラム)
ターザンがこの件に関して書いている。「それにしてもプロレス人気が下降している時代にまだレスラーの追っかけがあったとは…。」だって(笑)。
藤波が西村の「新無我伝説」参戦へ(日刊スポーツ)
あぁ、そういえば同じ日に横浜アリーナで亀田興毅の世界戦があるんだ。よく気付いたね、日刊さん(^ω^;)。これはまるで1990年9月30日、横浜アリーナでアントニオ猪木デビュー30周年記念興行が、後楽園ホールでジャイアント馬場デビュー30周年記念興行が行われた時の状況と酷似しているではありませんか!(そうでもない?)
藤波vs長州戦が急浮上(内外タイムス)
相変わらず内外タイムスさん、飛ばしてます。
ZERO1-MAX「RIGHTS」(スポーツナビ格闘技速報)
大森、中西組が新王者に! 村上和成も予告通り襲撃に!
エメリヤーエンコ・ヒョードル選手:「今後の予定にはアメリカ、フランスでのセミナー開催、PRIDE出場が入っています」(エメリヤーエンコ・ヒョードル選手公式サイト)
アトランティックシティーで開催されたサンボセミナーの様子が紹介されています。次の試合は10月に予定されているPRIDEアメリカ大会?
●暴露本を紹介しているサイトは他にもあるかも/人気ブログランキング
読んだ第一印象としてはこれこそ便乗ダメ本ですね、要所要所で信憑性に欠ける記述が多すぎます。
ご指摘ありがとうございました。助かりました。確かにこの本、ミスター高橋や高田延彦と違って「顔」が見えない分、信憑性がアレかもしれません。私が亀井氏をよく知らないというのもあるかもしれませんが。別冊宝島などのムック本もヤバイ記事は「本誌編集部」名義で書かれることが多いですが、これもそんな感じですかね。
名前が出せない人の証言で多くを構成しているので、うさん臭さが際立っていますが、その分他の暴露本には書かれてないことも多く書かれているので、ダメ本だと一刀両断には出来ませんね、私は。もちろんガセネタ率があまりにも高いと問題あると思いますが。
永田さん(・∀・)キタコレ
最初は永田スレを見て怒ってましたが、今はそうでもないそうです(笑)。本当かどうかはアレですが・・・。
「禁断のスキャンダル史」でイチバン引いたのが、
「ここで余談になるが、曙の巡業参戦に関してのこぼれ話を。『巡業バスをのぞいたら、曙が本間(朋晃)にナニをくわえさせてるんですよ。ホモとかそういうことではなく、軽いイジメというかイタズラみたいなものだったらしいんですけど、やっぱりこの世界、こういうのもあるんですね』」
この話載せる必要あるんかなあ?本間は確かこの後、全日退団したはずですが、ちょっと笑えない「こぼれ話」ですよね。しかし曙もロクでもないモンをこぼしてますが。下品ですいません。
あまりにも下品な話なのでコメント承認しようか迷いましたよ(苦笑)。ま、確かにそのネタも書いてありましたけど・・・。この「禁忌(タブー)」の読み方シリーズって前も似たようなこと書いてましたね。後輩レスラーを売り出すことになってダウンを飲むことになっても、以前自分のをしゃぶらせてたことを思えば簡単にダウンできるみたいな・・・。この話はお互いもうしない方がいいですね(苦笑)。想像もしたくないですし(^ω^;)。