
『バッジを外せ!!リングを降りろ!!―大仁田厚参議院議員を告発する』ようやく読み終えました。感想を書いていきたいと思います。
まず、巻末の【著者略歴】にビビッてしまった。
【著者略歴】
セッド・ジニアス
山梨県上九一色村出身。
1987年、ルー・テーズに日本人として初めて弟子入りして、独自の個性のプロレスラーとして活躍する。
1995年UNW(ユナイテッド・ネイションズ・レスリング=国連プロレス)を旗揚げ。『プロレスとはスポーツと格闘技とエンターテイメントと芸術の集大成である』をポリシーとしてリングに上がる。
プロレス界に於いては珍しい正論派として知られ、一部のファンに熱狂的な支持を得ている。
うはっwwwもうこれだけでお腹いっぱいwww。そういえば旗揚げ当初は別名・国連プロレスって言ってたなぁ。でもって、今回こんな奇特な本を発売した出版社のサイトはこちら。
文苑堂Web
・・・出してる本のほとんどがエロマンガなんですけど(;・∀・)。
さて、前フリはこれくらいで中身の感想を。確かに『おはら汁』さんのおっしゃるように「ミスター高橋のパクリじゃね?」「お前が言うなよ!」という部分は多かった。凄く多かった。例えばシリーズのストーリーを作る「興行会議」の話などを持ち出していたりするのだが、「興行会議」という言葉はピーター暴露シリーズ第2弾の『マッチメイカー―プロレスはエンターティメントだから面白い』で初めて日の目を見た言葉だし、単発興行かつ所属選手がジニアスしかいないUNWに“会議”と言えるほどの大きな打ち合わせなんて必要ないし(苦笑)。
また、大仁田のレスラーとしての実力を過小評価し、自分の人気や実力をやたらと過信している所も笑えた。大仁田のことを
「実力もないくせにアングルだけでのし上がった男」
「ヒザの皿が割れて動けないくせにトップを張っていることがおかしい」
「ジムでは12キロのダンベルしか持ち上げておらず女性並の体力しかない」
などとやたらとこき下ろしたかと思えば、自分のことを
「スーパータイガージムで基礎を学んだ」
「ルー・テーズに一度も間接を極められなかった」
「私は蝶野選手の先生」
「大仁田議員、あるいは中牧とガチンコ勝負をさせたら彼らはどうなるかわからない」
などと言う。当時70歳過ぎていたルー・テーズに極められなくても自慢にならないって(笑)。そのくせ、「この業界はシュートを仕掛けたらいられなくなる」と言ってるのだからわけわからん。
素人でもプロレスが出来るような世界を作った大仁田の罪は重いかもしれないが、新たなプロレスの可能性を広げた部分は評価しないといかんでしょう。あとほぼ同時に格闘技ブームが起きたために従来のプロレスが中途半端なものになってしまったのは時代の流れってやつで。
ジニアスよ、確かにあなたは大仁田とガチンコ勝負したら勝てるでしょう。今は目まいに悩まされているからアレだとしても2003年4月23日の“和解試合”の前まではそうだったと思う。でもそんなこと言ってたら大仁田にガチンコで勝てる人なんてゴマンといるよ。プロレスの実力はガチンコの実力とイコールじゃないことぐらいあなただって解ってるでしょ? それに“和解試合”で一番目立ってお客さんを沸かしていたのは大仁田だぞ。そして二番目がジニアス妹だ(笑)。それにジニアスの試合は何回も観ているけどハッキリ言ってショッパイよ。そのショッパさを笑うために観に行ってたんです、少なくとも私は。もし今後UNWを再開するようなことがあれば、もちろん観に行きますがスタンスは変わらんでしょう。まぁ胡散臭さやバカバカしさに関して言えばリングネーム通り『天才』ですよ、あなたは(笑)。
・・・と、ここまで書いたのを読み返すとなんだか大仁田に肩入れしているみたいだな(;・∀・)。そんなことはありませんので。
なるほど、今回の問題が起きる前は大仁田とジニアスって同じジムを利用している友人同士で仲が良かったんだな。で、UNWに大仁田が上がるのも元々は大仁田の提案だったと。それにしてもディファ有明みたいな小会場で大仁田のギャラ70万円ってのは吹っ掛け過ぎでしょ(苦笑)。週刊ファイトによると今は「フリーの大物」である健介や天龍でもワンマッチ20万ぐらいが相場(大会場だとアップする)だというのに。
で、2002年3月24日の大会は大仁田から見事にドタキャンされたわけですが、代役がタイガー・ジェット・シンに決まったは良いものの、元々IWA-JAPANの試合で来日してた関係で飛行機代の半額を負担することになり、ギャラやら経費やらで90万円も支払うハメに(苦笑)。ミスター高橋が会場にいた経緯については読んで確認して下さい。
で、ドタキャンで怒り心頭のジニアスが大仁田を告訴→300万円の和解金を払うのが惜しい大仁田が“和解試合”を提案。この時のジニアスのタッグパートナーがグラン浜田に落ち着くまでの“すったもんだ”が書かれているわけですが・・・
なんとジニアスのタッグパートナー候補に前田日明も入っていたことが判明(笑)。
ヤバイっす。読んでて吹き出しそうになりましたwww。
「馳と前田は不仲だから勘弁してくれ」という大仁田サイドの要望でオファーは出さなかったらしいですけど、前田はとっくに引退してたから出るわけないだろ! ところが馳浩vsグレート・ニタはWJで実現・・・。
その後のタッグパートナー探しで実際にオファーをした選手も錚々たる面々。
・船木誠勝
・タイガー・ジェット・シン
・剛竜馬
・藤田和之
・小川直也
・ミスター高橋
こ、これは凄い・・・。船木だったらヒクソン戦で引退後の復帰戦でセンセーショナルだったし、剛竜馬なら大仁田とはパイオニア戦志旗揚げ戦の因縁もあるし(今じゃ信じられませんが剛が大仁田に勝ったんですよ!)、ホモビデオ、ひったくりからの復帰ということでこれも話題沸騰。シンとは関ヶ原での因縁もある。藤田や小川も超ミスマッチで大ウケ間違いなかっただろうし、ミスター高橋が試合をしたらとんでもないことになったでしょう。この人たち全員に声を掛けたこともスゴイが、藤田は出場に前向きで一時期ほぼ決まりかけていたこともスゴイよ(笑)。
書いてるうちに長くなってしまった。書評の続きは明日以降に書きます。この本マジで面白すぎるわ(笑)。次回は大仁田と暴力団風の男・Nのとんでもない脅迫やプロレスマスコミがどれだけ腐りきっているかについて書きます。ご期待あれ。
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