RIZINがクロン・グレイシー参戦を断念した理由(2017年12月29日) こちらの続報。
「RIZIN」が3年目にブチ当たったカネ以上の壁(東洋経済オンライン) 前回同様、スポーツライターの金子達仁氏の記事です。一部を引用。
クロンとの交渉が極めて難航しているとの報告を受けた榊原信行は、二者択一を迫られることになった。
柏木信吾が要求されたファイトマネーは、確かに高い。だが、無理をすれば出せない額というわけでもなかったからである。それよりもはるかに高額のファイトマネーを支払った経験が、榊原にはあった。
「高田さんと最初にやった時のヒクソンには、40万ドル払ってるわけです。総合格闘技に対する認知度はいまとは比べ物にならないほど低く、地上波での放送もない試合でも、それだけ払うことができた。RIZINはフジテレビさんが放送してくれますし、スポンサーもずいぶんついて下さるようになった。もし、どうしてもクロン・グレイシーをリングにあげなければならないというのであれば、100万ドルだって払う覚悟はあります」
問題は、クロン・グレイシーにそれだけの価値があるかどうか、だった。
(中略)
一介のサラリーマンに過ぎなかった20年前の榊原信行が、高田対ヒクソンに1人40万ドル、計80万ドルものファイトマネーを用意できたのは、世間が、日本人が、2人の対決を熱望したからだった。最強のプロレスラーと400戦無敗とされた柔術家の対決を、何がなんでも見たいと考えた人たちが多数存在したからだった。
(中略)
高田対誰か、ではなく、ヒクソン対誰か、でもなく、高田対ヒクソンだからこそ、カネは集まった。集めることができた。
「これはクロンに限った話じゃないんですが、いまのRIZINには、まだそういう熱望されるカードがないんです。クロン対誰か。那須川天心対誰か。RENA対誰か。これじゃ、爆発的な熱は生み出せないし、はっきり言うと、お金も集まらない。仮に集めたとしても、ペイできない」
(中略)
「命を賭して戦う以上、ビッグマッチしかやりたくない、ビッグマネーでなければやりたくないというクロンの気持、ぼくにはよくわかるんです。だから、少しでも早く、ファンの中から『あいつをクロンとやらせろ!』と声が上がるような選手に出てきてほしい。それが矢地祐介なのか誰なのか。とにかく、名前が、存在が、価値が、クロンと釣り合う選手に出てきてほしい。そうすれば、たとえクロンが目の玉が飛び出るような額を要求してきたって、こちらは出しますよ」
クロンで視聴率が取れなかったことも大きかったそうです。
プライド
posted by ジーニアス at 16:58|
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